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献血ドナー犬の合併症調査

以前、献血ドナー猫の合併症調査に関する文献を紹介しましたが、今回は犬の献血における合併症を調査した研究報告となります。本文から少し抜粋すると、1年の間にドナー犬2,776頭、献血回数は合計4,439件と多くのケースを集めておりますが、合併症の発生頻度は37件(0.83%)と低頻度に抑えられていて目を見張るものがあります。筆者たちも考察していましたが、トレーニングを受けた動物用血液バンクのスタッフが手際よく献血業務を行っているからこそ、この安全性が維持できるものと思われます。皆様も今一度、院内の献血体制について点検されてみてはいかがでしょうか。

(担当: 瀬川)


犬の献血における合併症の調査


著者: H C M Ferreira, R R F Ferreira, S C P Pinto, I Mesa-Sanchez.


掲載誌: J Small Anim Pract. 2025 Aug;66(8):556-560. PMID: 40176309


目的: 犬の献血の安全性について、合併症の観点から調査することを目的とした。


研究方法: 本研究は前向き研究であり、献血時あるいは献血直後のモニタリング中に生じた合併症について調査した。また、帰宅後の様子を確認するため、献血3日後に飼い主と連絡を取り、所定の質問用紙に従って聞き取り調査を実施した。なお、調査対象は動物用血液バンクプログラムに参加したドナー犬であり、期間は2020年12月から2021年12月までの1年間とした。


結果: 4,439件の献血のうち37件(0.83%)で献血後の合併症がみられ、最も多かったものは採血部の血腫で28件(0.63%)、他に止血後の軽度な再出血が5件(0.11%)、剃毛部の皮膚炎が2件(0.045%)確認された。また、献血後30分間のモニタリング時に血圧低下を示唆する沈鬱、粘膜蒼白、心拍数増加、呼吸数増加を呈したケースが2件(0.045%)確認されたが、生理食塩水10mL/kgを10分間かけて静脈投与することで10-15分以内に症状が改善した。飼い主への聞き取り調査において、上記の献血時の合併症以外のものはみられなかった。


臨床的意義: 本研究における献血後の合併症発生頻度の低さは極めて良好な結果であり、組織化された献血プログラムを運用することの重要性が示唆された。

 
 
 

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