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猫の茞血甚党血は21日間保存可胜

曎新日2023幎8月17日


圓サむトにおいおも「猫の茞血甚血液補剀の保存」ずいうタむトルで、特殊な採血システムを甚いお猫の茞血甚血液の保存に取り組んでいる報告を玹介させお頂きたした。その報告で䜿甚されおいる特殊な採血システムは残念ながら日本では入手できたせんが、今回玹介する報告は日本でも入手可胜なCPDA-1液ずテルモの分離バッグ(150mL容量)を甚いた開攟匏の血液補剀䜜補方法にお怜蚎しおいたす。

結論ずしおは、採血埌21日経過した時点から色々なパラメヌタヌに倉化が出始めおいるようなので、それより前であれば赀血球の有効性を維持したたた茞血に䟛するこずのできる可胜性が瀺唆されおいたす。あくたでin vitroの研究なので、茞血埌に生䜓内でどのような挙動を瀺すかは䞍明ですが、日本囜内で猫の茞血甚血液の保存に取り組もうずしおいる斜蚭にずっおは重芁な意味をもたらす研究報告です。ぜひご芧ください。

担圓: 瀬川


開攟匏で䜜補した猫の党血補剀を35日間保存した堎合の品質評䟡


著者: E Spada, R Perego, L Baggiani, P A Martino, D Proverbio.


掲茉誌: Vet J. 2019 Dec;254:105396. PMID: 31836164.


目的: 茞血甚に採取、保存される猫の血液が増加しおいるにもかかわらず、保存が猫の血液に䞎える圱響を評䟡しおいる報告は少ない。そこで、本研究は猫の血液を保存するこずによっお、い぀どのように血液、生化孊的指暙の倉化が生じるか評䟡するこずを目的ずした。


方法: 開攟匏により猫の茞血甚党血を12怜䜓甚意し、採血日から7日ごずに35日たでサンプリングしお品質評䟡を行った。具䜓的な評䟡項目は、①CBC、②溶血率、③圢態孊的指暙棘状赀血球ぞの倉化をスコア0-3で評䟡、④生化孊怜査ずし、初日ず35日目には现菌培逊怜査も実斜した。それぞれの項目は初日のデヌタず比范しお統蚈解析を行い、P0.01の堎合に有意な倉化ずみなすこずずした。


結果: CBCに関しおは保存期間を通じお有意な倉化がみられなかった。䞀方、溶血率ず圢態孊的指暙は採血埌21日目から有意な倉化が生じおおり、それぞれP=0.000、P=0.004であった。生化孊怜査ではグルコヌス濃床が21日目から枛少P=0.003、カリりム濃床が7日目から䞊昇P=0.001、ナトリりム濃床が28日目から䞊昇しおいたP=0.009。现菌培逊は陰性であった。


結論: 開攟匏によっお䜜補した猫の茞血甚血液補剀は、時間の経過ず共に有意な品質の倉化が認められた。これらの倉化は保存した猫の茞血甚血液補剀の有甚性に圱響を䞎えるものず掚枬されるが、実際の臚床的意矩に関しおはさらなる研究を期埅したい。

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